秋晴れの気持ちのいい10月、Voidとその周辺にて、ドキュメンタリーという言葉を軸に学びの場所「ドキュメンタリー大学HOEL」を開催致します。ドキュメンタリーは「事実の記録」ですが、とらえ方は制作者にとっても様々で、映像、演劇、写真、詩、記録の仕方も多様にあります。今回、東京の演劇ユニットとパフォーミングアーツコレクティブの上演、ドキュメンタリー映画監督の作品上映、大阪の詩人の朗読会を企画しています。それぞれの作家にとっての表現(吠えること=HOEL)の記録を多角的に体験できる機会になります。今までにない新たな視点が見つかるかもしれません。

 

【ドキュメンタリー大学HOEL】

会期:2022年10月1日(土)・2日(日)/ 15日(土)/ 29日(土)

場所:Void(兵庫県加西市北条町北条142-9 大正生命ビル3F)

 

2022年10月1日(土)・2日(日)

ウンゲツィーファ 演劇公演『モノリス』

バストリオ+松本一哉 演劇公演『黒と白と幽霊たち』

2022年10月15日(土)

辺口芳典  ポエトリーリーディング「歩く朗読会」

2022年10月29日(土)

満若勇咲 ドキュメンタリー映画『私のはなし 部落のはなし』上映会

 

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会場  Void

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出演:黒澤多生 豊島晴香 藤家矢麻刀 一野篤

脚本演出:本橋龍

衣装:村上太郎

映像:菅原広司

写真:上原愛

宣伝美術:一野篤

イラスト:山形育弘

制作:阿部りん

 

「それは、ぽつねんと、そこに立っているのでしょうか」

舞台に一間ほどの高さのある板状の物体が配置されている。それの周りで3人の俳優が演劇を起こす。つまり、客席にいる我々からズレた空間や時間。そしてその場に居合わせなかったキャラクターが立ち現れる。虚で不確かな演劇という密度の中心にその物体だけが確かに立っている。ところでモノリスとは、とあるSF作品において、地球外知的生命体が人類の進化を促す為に用いた石板状の物体である。今作は、町にありふれたとある人工物をモノリスに喩えたところから始まった。感覚的なようで、人物たちの感情は一連のストーリーとして確かに繋がっているニュースタンダード会話劇。

 

ウンゲツィーファ (website)

劇作家「本橋龍」を中心とした人間関係からなる実体のない集まり。創作の特徴はリアリティのある日常描写と意識下にある幻象を、演劇であることを俯瞰した表現でシームレスに行き来することで独自の生々しさと煌めきを孕んだ「青年(ヤング)童話」として仕立てること。上演作品『動く物』が平成29年度北海道戯曲賞にて大賞を受賞。以降、2年連続で上演作品(転職生、さなぎ)が優秀賞を受賞。北海道戯曲賞3年連続の入賞を果たす。

 

会場  Void

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作・演出・出演:今野裕一郎

演奏:松本一哉

出演:坂藤加菜 橋本和加子 菊沢将憲(声)

美術:黒木麻衣

 

『黒と白と幽霊たち』はパフォーミング・アーツ・コレクティブ「バストリオ」と音楽家・松本一哉 が共同で制作したパフォーマンス作品です。2016年に東京・谷中にある宗林寺で初演して以来、全都道府県での上演を目標に、これまで13都道府県・30回におよぶ公演を行ってきました。

舞台に並ぶのは詩やインタビューで採取した言葉、宮沢賢治の『よだかの星』の一節、テロを伝えるニュース記事といった多様な言葉と、俳優の身体、舞台美術として扱われる光と影。さらに金沢出身の音楽家・打楽器奏者である松本一哉が即興的かつ緻密に生み出していく音楽が加わり、さまざまな要素によって空間を揺り動かしていきます。”ここ”と”どこか遠く”へと観客の思いと想像力を掻き立てる舞台作品です。

 

 (website)

演出家、映画監督、バストリオ主宰。 京都造形芸術大学在学中にドキュメンタリー映画の制作を始める。2014年に監督した映画 『Hello,supernova』が池袋シネマロサで劇場公開され、2015年にドイツ・フランクフルトで開催された映画祭Nippon Connectionに正式招待された。2019年には映画『グッドバイ』がポレポレ東中野でレイトショー公開され過去作を特集したオールナイト上映が開催された。バストリオというユニットを主宰して演劇・ライブパフォーマンス・インスタレーション作品を都内に限らず日本各地で発表しており、小中学生を対象とした「こどもえんげき部」という教育活動に携わるなどボーダーレスな活動を行なっている。

 

(website)

主に造形物や非楽器を使用した即興による音の表現を追求。偶然に起こる環境音との即興によるドキュメンタルな音源制作や、展示会場に滞在して音を展示し続ける動態展示、全都道府県を一人で周る演奏ツアーや、演奏公演を行わず人に会いに行く事がテーマの”人の音を聴きに行くツアー”を行うなど、身を以て学ぶ音に重きを置いた表現活動を展開。自身の演奏と環境音との境界線を無くし、聴く事へと没入させる即興表現は、日常で閉じている音の気づきを促すと高い支持を受けている。これまでに、音楽レーベルSPEKKから「水のかたち」「落ちる散る満ちる」の2作品を発表。今野裕一郎が主宰する「バストリオ」に共鳴し、舞台公演や映像作品に多数出演。音楽を担当した吉開菜央の『Grand Bouquet』がカンヌ国際映画祭監督週間に正式招待。写真プロジェクト「写真ゼロ番地知床」の企画で行われた、吉開菜央×石川直樹 PHOTO EXHIBITION「TOP END4」映像作品「Shari」に録音技師・音楽制作として参加するなど、活動中。

 

第一部 10:00 |第二部 15:00(各約2時間)

会場  Voidとその周辺

定員 10名程度

予約  voidkasai@gmail.com

 

「吠える」

 

研ぎ澄まして「聴く」ことも

吠えること

 

ただ「歩く」ことも

吠えること

 

いったんそういうことを信じて

「歩く朗読会」をします

 

私たちはボイド(3階)に集まります

 

ただ「歩く」前に

一編の詩を手渡して

詩について好きなことを言い合います

 

最近どう?

みたいな話をするのもいい

 

「歩く朗読会」は

そうやってはじまります

 

途中「歩み」をとめて

詩を朗読する機会もつくりたいと思っています

 

たとえばジャンケンして

最後まで残った人が朗読するのもいいなあって

 

思いがけず「読む」ことも

吠えること

 

では10月は加西で

 

辺口芳典(へんぐちよしのり)

詩人。1973年7月26日大阪生まれ。

2000年Wasteland誌にてデビュー。2001年:詩集「無脊椎動物のスポーツ・メタル」

2010年:Nobodyhurtsから「女男男女女男女女女男女男男女男女女」を出版。

2011年ドイツ、デュッセルドルフのゲストアーティストに選出され「media artist」を発表。

2014年アメリカ、シアトルのChin Music Pressから詩集「Lizard Telepathy Fox Telepathy」。

2017年edition.nordより写真集「mean」を刊行、翌年にブルノ国際グラフィック・ビエンナーレ入選。

2020年詩集「水の家」を出版。

 

13:00(作品 3時間 25分)会場は1時間前より

会場  Void

定員 30名

予約  voidkasai@gmail.com

登場人物:黒川みどり 高橋定 高橋のぶ子 中島威 松村元樹 宮部龍彦 山内政夫

 

「部落差別」は、いかにしてはじまったのか

なぜ私たちは、いまもそれを克服できずにいるのか?

 

かつて日本には穢多・非人などと呼ばれる賤民が存在した。1871年(明治4年)の「解放令」によって賤民身分が廃止されて以降、かれらが集団的に住んでいた地域は「部落」と呼ばれるようになり、差別構造は残存した」。現在、法律や制度の上で「部落」や「部落民」というものは存在しない。しかし、いまなお少なからぬ日本人が根強い差別意識を抱えている。なぜ、ありえないはずのものが、ありつづけるのか?この差別は、いかにしてはじまったのか?本作は、その起源と変遷から近年の「鳥取ループ裁判」まで、堆積した差別の歴史と複雑に絡み合ったコンテクストを多彩なアプローチでときほぐし、見えづらい差別の構造を鮮やかに描きだす。

 

監督は、屠場とそこで働く人々を写した『にくのひと』(2007年)が各地で上映され好評を博すも、劇場公開を断念せざるをえなかった経験を持つ満若勇咲。あれから十数年、プロデューサーに『なぜ君は総理大臣になれないのか』『香川1区』の大島新、音楽に世界を舞台に活動を続けるMONOを迎え、文字通り〈空前絶後〉のドキュメンタリー映画をつくりあげた。

 

満若勇咲(みつわかゆうさく)

1986年京都府生まれ。05年大阪芸術大学入学。映画監督の原一男が指導する記録映像コースでドキュメンタリー制作を学ぶ。在学中にドキュメンタリー映画『にくのひと』、『父、好美の人生』(監督・撮影)を制作。『にくのひと』の劇場公開が決まるも、その後封印。映像制作・技術会社ハイクロスシネマトグラフィに参加後、TVドキュメンタリーの撮影を担当する。19年からフリーランスとして活動。主な撮影番組に「ジェイクとシャリース~僕は歌姫だった~」(20/アメリカ国際フィルム・ビデオ祭 ゴールド・カメラ賞)、「ETV特集 僕らが自分らしくいられる理由〜54色のいろ鉛筆〜」(21)など。ドキュメンタリー批評雑誌「f/22」の編集長を務めている。

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お問合せ:voidkasai@gmail.com

主催:Void

助成:加西市

ロゴデザイン:一野篤(website

 

 

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